数多いカードローン、キャッシング会社の中でも新しい会社(カードローン)、ずっと昔からある古参の会社(商品)とさまざまです。今ではそんなにCMをしていなくても、その名前を聞けば「そういえばそんな会社あったなぁ」なんて思いだすことも結構ありますよね。
カードローンの中でもかなりの古参と言える「アイフル」もそのひとつではないでしょうか。昔は「どうする、アイフル!?」といったCMで有名になりましたし、潤んだ瞳のチワワを起用したCMで社会現象にもなりましたよね。
最近でもCMを行ってはいますが、以前ほどインパクトが強いイメージではなくなったこの「アイフル」。よくある大手消費者金融のひとつといってしまえばそれまでですが、商品が細かく別れていたりなど他社にはないちょっとした特徴があるんです。
昔からある会社ならではの細かい気配りを感じられるサービスもありますので、「アイフルってどんな会社なの?」という基本的なものから、どのような商品があるのかまでしっかりとご紹介します。
アイフルはもともと個人の消費者金融業から大きくなった会社です。1982年に現在の社名「アイフル」となり、現在まで消費者金融業の大手として経営が続いています。
一時期のサラ金ブームでもトップを走り、業績もぐんぐんとのびていましたが、強引な営業活動や厳しい取り立てが社会問題となり、2006年に業務停止命令が出されるほどでした。(その際、あの社会現象にもなったチワワを起用したCMは打ち切られています)
その後、業務停止命令が影響したのか業績は悪化し、ついに2009年に事業再生ADRを利用して再建を図るまでになってしまったという、紆余曲折がある会社なんです。
このあたりの時期は、グレーゾーン金利が廃止され、いわゆる過払い金返還請求が一気に起こった時期でもありました。そのため他の多くの消費者金融も倒産、または銀行のグループ傘下になるなどして再建を図ることが多かったのですが、アイフルはそれをしていません。
そのため、当時同じように大手であったアコム、プロミス、レイクなどはすべて銀行の傘下となっていますがアイフルは現在も独立系消費者金融として存在しています。
レイクはもともとは消費者金融でしたが、新生銀行のカードローンブランドとなっているため現在は銀行カードローンです。今は多くの大手がこのように銀行グループになっているんですよ。
借入先 | グループとなる銀行 |
---|---|
アコム | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
プロミス | 三井住友銀行 |
レイク | 新生銀行 |
また、アイフルは消費者金融ですので基本的にお金を借りる場合は年収の3分の1を超える金額は借り入れ出来ません。年収が300万円の方の場合、いくらカードローンで契約できる限度額が500万円であっても、100万円までしか借り入れが出来ませんので注意しましょう。
加えてアイフルから50万円を超えた金額を借り入れる、あるいは他社とアイフルの借り入れ金額が合わせて100万円を超える場合は収入を証明する書類を提出しなければいけません。多く借り入れる予定がある方は源泉徴収票などを用意しておいてくださいね。
アイフルではいわゆる基本的なカードローン商品を多く取り揃えており、ちょっと条件が特殊なものと一般的なカードローンを合わせると4種類あります。それにくわえておまとめローンや目的別ローンも!それらを並べてみると、本当に商品が多いのがよくわかりますよ。
■一般的なカードローン
■ちょっと特殊なカードローン
■その他ローン
もうこのラインナップだけでちょっと壮観ですよね(笑)。それぞれどんな商品なのか、特徴を交えながらご紹介します。
アイフルのメイン商品であり、多くの方が「カードローン」を求めるならこちらの商品を利用することになるかと思います。金利などの商品の概要は以下になります。
金利 | 4.5%~18.0% |
---|---|
利用限度額 | 500万円以内 |
貸付対象者 | 満20歳以上で定期的な収入と返済能力があり、 アイフルの基準を満たす方 |
非常にオーソドックスなカードローンといった感じですね。最高金利は18%ですので、消費者金融系の中でも平均~やや高めに位置づけられるくらいでしょうか。申し込み条件として、定期的な収入がなければいけませんのでアルバイト・パートをしている方ならOKですが専業主婦の方やアルバイトをしていない学生の方は借り入れることが出来ません。
申し込みは
以上の中から好きな方法を選択できます。アイフル店舗及び契約ルーム(てまいらず)を利用する場合、最短30分でカード発行が可能というスピーディな対応になっていますので、急いでお金が借りたい方はぜひ店舗か契約ルームで申し込みを行いましょう。
インターネットで契約を行う場合は、自宅にカードが郵送される形になります。ここでアイフルの嬉しい特徴がひとつありまして、アイフルには「配達時間えらべーる」というサービスがあります。
アイフルへの入会手続きの際に配達時間を選べます。自分が受け取れる時間帯を指定しておけばOKですよ。
ちょっとだけお金をスムーズに借りたい!という方におすすめなのがこの「わんポチッと。」です。借り入れ限度額は10万円と一般的なカードローンと比較すると非常に少額なのですが、その分申し込みから借り入れまでを簡略化しスムーズにした商品になります。
金利 | 18.0% |
---|---|
利用限度額 | 10万円 |
貸付対象者 | 消費者金融の利用が初めての、満20歳以上で定期的な収入と返済能力があり、 アイフルの基準を満たす方 |
基本的には収入証明書類が不要で、運転免許証あるいはパスポートに顔写真があれば契約が可能です。しかもその方法も携帯電話で画像を送るだけ!パソコンに疎いかたでもカンタンにお金を借りることが出来るんです。
注意点としては、消費者金融商品を初めて利用する方のみ、という条件になっています。すでにアイフルや他社から借り入れている方は利用できませんので注意して下さい。
こちらはキャッシングローンと比べると少々条件が厳しいものになっている分、金利が低く設定されているカードローンです。貸付の対象者となるのは
と、年齢と年収に制限を設けています。「一定の年収」については明確な数字は出ていないのですが、少なくとも300万円以上、400万円~500万円くらいあれば利用できるかと思います。
その分貸付利率は4.5%~9.5%と消費者金融のカードローンにしては非常に低いものになっており、銀行カードローン並、もしくはそれ以上の低金利となっています。融資限度額ごとに一定の金利が設定されていて、
融資限度額 | 金利 |
---|---|
100万円以上~200万円未満 | 年4.5%~9.5% |
200万円以上~300万円未満 | 年4.5%~8.5% |
300万円以上~400万円未満 | 年4.5%~6.5% |
400万円以上~500万円 | 年4.5%~5.5% |
限度額が上がれば上がるほど低金利で借りることが出来ます。申し込み条件に合っている(年収が予想しにくいところではありますが)のであれば、キャッシングローンよりもずっと低金利で利用できますので、狙う価値はありそうですね。
こちらはその名の通り、女性のためのカードローンです。借り入れ限度額や金利は「キャッシングローン」と同じ内容で、名前だけが女性用になったものだと思ってください。
こちらはインターネットからの申し込み、レディース専用ダイヤルからの申し込みが可能です。初めて消費者金融を利用するけど怖いから女性のオペレーターと話しながら契約したい…という方におすすめですね。
銀行のローン商品としても用意されていることが多いので、なんとなくわかるよという方もいらっしゃるのではないでしょうか。目的別ローンはカードローンと違い、借りたお金の使いみちがある程度決められています。その分、金利などが優遇されていますので明確な目的があってお金を借りたい!という方にはカードローンよりも目的別ローンのほうがおすすめです。
また、こちらの目的別ローンは「1回借りてあとは返済」というタイプになります。カードローンのように「限度額の中で何回も借りたり返済したりを繰り返して利用できる」タイプではありませんので、後者のような使い方がしたい場合は目的別ローンは使用せず、アイフルの場合はキャッシングローンを利用した方がいいですね。
目的別ローンの金利は9.8%~17.0%。用途によって金利が異なりますので、どのような用途ならどのくらいの金利なのかを表にまとめました。
冠婚葬祭 | 金利設定(実質年率) | 利用可能額の上限 | 用途 |
---|---|---|---|
ブライダル | 13.0% ~ 17.0% | 100万円 | 結婚式や披露宴、婚姻時にかかる費用 |
お悔やみ | 9.8% ~ 12.0% | 100万円 | 葬儀・仏壇・仏具・墓石購入費用 |
医療 | 金利設定(実質年率) | 利用可能額の上限 | 用途 |
---|---|---|---|
デンタル | 13.0% ~ 17.0% | 50万円 | 本人及び家族の高額歯科医療費用 |
メディカル | 9.8% ~ 12.0% | 100万円 | 本人の入院・通院・薬の費用など |
ホスピタル | 9.8% ~ 12.0% | 100万円 | 家族の入院・高額医療費用 |
ケア | 9.8% ~ 12.0% | 100万円 | 家族の介護・介護用品購入費用 |
出産 | 9.8% ~ 12.0% | 100万円 | 本人及び配偶者・家族の出産費用 |
日常生活 | 金利設定(実質年率) | 利用可能額の上限 | 用途 |
---|---|---|---|
教育 | 9.8% ~ 12.0% | 100万円 | 本人及び子供の学費・塾などの費用 |
家具・インテリア | 13.0% ~ 17.0% | 100万円 | 家具・インテリアの購入及び修理費用 |
ライセンス | 13.0% ~ 17.0% | 50万円 | 国家資格・公的資格・民間資格取得のための費用 |
カーライフ | 13.0% ~ 17.0% | 100万円 | 自動車・自動車関連製品・車検などの費用 |
引っ越し | 13.0% ~ 17.0% | 50万円 | 引っ越し費用(敷金礼金や賃貸料の契約への利用不可) |
レジャー | 金利設定(実質年率) | 利用可能額の上限 | 用途 |
---|---|---|---|
トラベル | 13.0% ~ 17.0% | 50万円 | 国内・国外・新婚旅行費用 |
細かく様々な用途にわかれていますので、ピンポイントで「この費用が必要!」というときにはとっても助かりますね。
申し込みは電話もしくは店舗のみとなり、インターネットからの申し込みは出来ませんのでご注意下さい。また、目的別ローンを利用する際には基本的な書類の他に契約書や見積書など、その用途に応じて必要な提出書類があります。(ホスピタルであれば診断書など)これらを提出出来ない場合は利用が出来ませんのでご注意下さい。
貸金業法に基づくおまとめローンにも以下の2つの商品があります。
名前も似ているのでどこが違うのか、ちょっとわかりにくいところではありますよね。ですのでカンタンにですが表にまとめてみました。
かりかえMAX | おまとめMAX | |
---|---|---|
金利 | 2.0%~17.5% | 12.0%~15.0% |
契約限度額 | 500万円 | 500万円 |
条件 | アイフルを初めて利用する場合 満20歳以上で安定した収入と返済能力がある | 満20歳以上で安定した収入と返済能力がある |
金利には多少差がありますが、ほぼ同じ商品といってもいいでしょう。おまとめMAXであっても借り換えはOKで、複数他社からの借り入れをアイフルで行いたいときにはこの2つのどちらかをセレクトするのがいいですね。
何かしらの特定の目的のために使用するお金を借りるための商品を集めてみました。カードローンには珍しく、事業性のローンも扱っているのが特徴ですね。
本来、カードローンやキャッシングは事業性の資金としては利用できません。事業性の資金とは、いわゆる会社の運転資金や開発・拡張につかう資金のことです。個人が旅行にいったり、習い事の月謝に利用したりなどの個人のお金の使いみちには制限はありませんが、このような平たくいえば商売に関わるお金には使えません。
しかし、アイフルの事業性サポートプランは会社の資金として利用することが出来るお金を借りることが出来るものです。銀行からなかなか融資をしてもらえない場合などには非常に助かるプランですね。
また、事業性サポートプランは慎重な審査の元ではありますが、年収の3分の1を超える借り入れをしている場合でも融資が可能な場合があります。「どこからもお金を借りられない…」と困っている方は検討してみてはいかがでしょうか。
事業性サポートプランには無担保のものと不動産担保のものがあり、それぞれに特徴があります。
商品名(一部) | 個人プラン | 法人プラン |
---|---|---|
個人事業主 | 法人 | |
利率 | 12.775%~18.000% | 12.775%~18.000% |
限度額 | 1万円~250万円 | 1万円~300万円 |
返済方式 |
|
|
担保・連帯保証人 | 原則不要 | 代表者の連帯保証は原則必要 担保・第三者連帯保証人は原則不要 |
必要書類 | 本人確認書類、確定申告書(青・白) 事業内容確認書(アイフル所定) | 代表者の本人確認書類 決算書2期分、商業登記簿謄本 |
無担保でもある程度の金額が借りられますので、銀行の融資が降りるまでのつなぎ資金としても使えそうですね。個人事業主の方の場合、担保も連帯保証人も必要ありませんので気軽に借りることが出来ます。カードローン方式で返済出来る点も嬉しいところではないでしょうか。
返済方式も自分の好きなものを選べますので、より自分にあった返済方法を考えることが出来ます。
商品名 | 不動産担保ローン 事業サポートプラン | 利率 | 6.8%~12.0% |
---|---|
限度額 | 100万円~1億円 ※カードローン(個人事業主のみ利用可)は100万円~2,000万円 |
返済方式 | 元金一括返済方式 |
担保・連帯保証人 | 担保…土地・建物(不動産) 保証人…法人の場合は代表者の連帯保証が原則必要 |
契約締結時費用 | 根抵当権設定費用、印紙代(実費) |
不動産担保にしますと、ぐっと借り入れることが出来る金額が大きくなります。金利もかなり下がりますので、担保に出来るものがあればこちらを検討するのもいいかもしれません。(あまり安易に不動産などを担保にするのは危ないですが…)
銀行などの融資を得ることが出来なかった時は検討するに値するビジネスローンと言えそうです。
いかがでしょうか。アイフルには非常に沢山の商品があり、自分がどのようにお金を使いたいのか決まっているなら、自分にピッタリのローン商品を選べるようになっています。
例えば「毎月給料日前にピンチになるから、給料日前のおさいふを助けてほしい!」というのならキャッシングローンがおすすめですし、ちょっとだけお金を借りられればいいのであればわんポチッと。がおすすめです。
車がほしいけどマイカーローンに通らなかった…という方であれば目的別ローンのカーライフでローンを組むことも出来ますし、出来るだけ金利が低いカードローンがいいならばファーストプレミアム・カードローンの利用を検討してみてはいかがでしょう。
独立系の消費者金融はそれだけでも大変なイメージですが、幅広い種類の商品を用意することで様々なニーズを持った人たちをカバーしようという意気込みが感じられます。これからもアイフルがどうなるのか、目が離せないですね。